10/30 (月) 勝井祐二 with マリアナ・バラフ JAPAN TOUR

ジャンルを超越した即興演奏でエレクトリック・ヴァイオリンの表現の可能性を追求し続ける第一人者 勝井祐二。フォルクローレの境界を広げる独創的なアプローチと、確かなルーツ・パフォーマンスでアルゼンチンを代表する音楽家 マリアナ・バラフ。2022年スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドで出会い、とあるハプニングをきっかけに美しく共鳴した2人が待望のジャパンツアー!

opening act: スキッパ・ハスッパ (森川訓恵、森川浩恵)
PA: 和田真也

日時:2023年10月30日 (月) open 19:00 start 19:30
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:予約 4,500円 当日 5,000円
主催:一般社団法人スキヤキ・オフィス
共催:塩屋音楽会

予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com

* ご予約送信の際に、件名を「チケット予約」としたうえ、
  ご希望の鑑賞日、氏名、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。


勝井祐二 / Katsui Yuji

音楽家/ヴァイオリニスト。ROVO . BONDAGE FRUIT. DRAMATICS . 勝井祐二 × U-zhaan . などのバンドやユニットと、ソロや様々な音楽家との即興演奏で、エレクトリック・ヴァイオリンの表現の可能性を追求し続ける第一人者。
「1991-1992 JAPAN – UK Festival」の中心展示「VISIONS OF JAPAN」(Victoria and Albert Museum)のサウンド・ディレクターを務め、渡英。帰国後、日本最初期のレイヴ・パーティー「WATER」をオーガナイズする。
96年、山本精一と「ROVO」結成。バンド編成のダンスミュージックで、90~00年代以降のオルタナティブ~野外フェスティバルのシーンを牽引した。
02年に初来日したファナ・モリーナ、フェルナンド・カブサッキとの共演を機にアルゼンチンの新しい音楽シーンと交流を深める。
09年には、サイケデリック・ロック・バンド「GONG」の結成40周年を記念したアルバム「2032」に、スティーブ・ヒレッジと共に参加。以後「SYSTEM 7」のアルバムにも参加するなどの交流を続け、2013年「ROVO and SYSTEM 7」名義のアルバム「Phoenix Rising LP」を世界発売。2013~2014年にかけて、アジア~ヨーロッパツアーを行う。
2018年度のキネマ旬報文化映画第1位、文化庁文化記録映画優秀賞など、数々の賞を受賞した傑作ドキュメンタリー映画『沖縄スパイ戦史』の音楽を担当。
2019年 放送文化基金賞テレビドラマ部門の最優秀賞を受賞したNHKスペシャルのドラマ「詐欺の子」の音楽を担当。
2020年 ROVO初のセルフタイトルアルバム「ROVO」発表。

マリアナ・バラフ / Mariana Baraj

ブエノスアイレス出身、北部サルタ州在住。
歌手でありパーカッショニスト、チャランゴ奏者。北部サルタ・フフイ地方で主に女性が歌う山唄コプラを紡ぐ1人でもある。プロデュースや作曲家としても活躍し、その活動は多岐にわたる。
現代音楽やワールドサウンドを取り入れて、フォルクローレの境界を広げる独創的なアプローチと、確かなルーツ・パフォーマンスで「未来を担うアーティストのひとり」として高く評価されている。
これまでにソロ名義で9枚のアルバムをリリース。2019年5月には、グラミー賞を複数受賞するプロデューサーのラリー・クラインがディレクションした楽曲「El clavel del aire」がアルバム「BEYOND MIUSIC vol.1 – Same Sky」に選出され、南フランスのLa Fabrique Studiosで録音。米国のiTunesチャート「ワールドミュージック」カテゴリーで1位、全世界でトップ10入りを果たした 。
– 2005年 フォルクローレ伝承者としてクラリン賞受賞
– 2011年/2016年 ガルデル賞・最優秀女性フォルクローレ・アルバム賞受賞
– 2017年 ラテン・グラミー賞ノミネート
– 2017年 ガルデル賞受賞 最優秀児童音楽アルバム賞受賞
多才なキャリアを活かし、アルゼンチンはもちろんのことフランス、アメリカ、イスラエル、ブラジル、コロンビア、セネガル等、各国において世界的に有名な音楽フェスやプロジェクトに参加している。
来日は今回で5度目。2010年の初来日ツアー以降、各地でのライブや、里アンナ、イルマ・オスノとの共作「MAI」のリリース、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドにおける音楽指導、里アンナ、マユンキキとのパフォーマンス製作、そして勝井祐二とのセッションなど、単なる演奏にとどまらない交流を重ねている。

塩屋音楽会|2023.10.30

10/30 (月) カタロニアの風 ~フェデリコ・モンポウ生誕130年記念公演~

2023年はバルセロナ出身の作曲家フェデリコ・モンポウの生誕130年の記念の年です。モンポウは「スペインのサティ」とも評され、故郷であるカタルーニャ地方に根差しながら、内省的なピアノ曲や声楽曲を数多く残しました。

今回のコンサートでは、モンポウの作品がもつ普遍的な魅力を明らかにし、さらには日本人がモンポウとその故郷であるカタロニアの文化をどのように受けれてきたかについても迫ります。

作曲家の平吉毅州がギターと弦楽四重奏のために編曲したモンポウ作品を代表する『歌と踊り』、同編成で平吉が作曲した『カタロニアの風』を中心としたプログラムを予定しています。新進気鋭の作曲家・松﨑国生が弦楽四重奏のために編曲した『子供の情景』もみどころです。

この機会にぜひモンポウの心あたたまる音楽をお楽しみください。

F.モンポウ:松崎国生編曲『子供の情景』(弦楽四重奏)
F.モンポウ:徳永真一郎編曲『高み』(ヴァイオリン、ギター)
F.モンポウ『コンボステラ組曲』(ギター)
F.モンポウ:平吉毅州編曲 7つの『歌と踊り』(ギター、弦楽四重奏)
平吉毅州『カタロニアの風』(ギター、弦楽四重奏)

日時:2023年10月30日 (月) open 13:30 start 14:00
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:3,500円
主催・制作:みのりの眼
共催:塩屋音楽会
後援:フレデリック・モンポウ財団 / 日本モンポウ協会 / インスティトゥト・セルバンテス東京 / 日本・カタルーニャ友好親善協会

予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com

* ご予約送信の際に、件名を「チケット予約」としたうえ、
  ご希望の鑑賞日、氏名、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。


©︎Tohru Yuasa

徳永真一郎 Shin-ichiro Tokunaga, guitar

徳島県出身。9歳からギターを学び、2007年に渡仏。2016年パリ国立高等音楽院修士課程を満場一致の首席で修了。ギターを川竹道夫、アレクシス・ムズラキス、ローラン・ディアンス、ジュディカエル・ペロワ各氏に、古楽・リュートを今村泰典氏に師事。また、キジアーナ音楽院のオスカー・ギリア氏のクラスにて最優秀ディプロマを取得。2010年オルシュティン国際ギターコンクール第1位及びグランプリ。2018年ヴェリア国際ギターコンクールのコンチェルト部門にて第2位入賞。2018年7月発売のアルバム『テリュール』は文化庁芸術祭優秀賞を受賞。

ヤンネ舘野 Janne Tateno, violin

フィンランド出身。ヘルシンキ音楽院にてシルッカ・クーラ、オルガ・パルホメンコ、シカゴ芸術音楽学院にて森悠子の各氏に師事。現在ヘルシンキを拠点とするラ・テンペスタ室内管弦楽団のコンサートマスター、音楽監督を務める他、山形交響楽団第2ヴァイオリン首席奏者、森悠子主宰長岡京室内アンサンブルのメンバーとしても活動。ソロ、オーケストラ、室内楽、プローデュスなど2つの祖国にて活躍。ホームページ:jannetateno.com

木下真希 Maki Kinoshita, violin

京都出身。日本クラシック音楽コンクール奨励賞受賞。第49、50回全日本学生音楽コンクール西日本大会高校生の部入選。京都芸術祭に参加。京都市立堀川高校音楽科弦楽科首席卒業後、渡英。ギルドホール音楽院にて音楽学士・修士課程を修了。長岡京室内アンサンブル、兵庫芸術文化センター管弦楽団に創設時のメンバーとして参加。NHK「名曲リサイタル」、大阪フェニックスホール・エヴォリューションシリーズに出演。日本クラシックコンクール、全日本ジュニアクラシック音楽コンクール審査員。

中田美穂 Miho Nakata, viola

相愛大学音楽学部卒業。Vnを西村順吉、田川佐麻里、小栗まち絵の各氏に師事。卒業後、Vlaに転向し、森悠子、Aki Saulier、成田寛の各氏の元でヴィオラ及び室内楽の研鑽を積む。国内外の数々の音楽祭・演奏会に出演。2003年より長岡京室内アンサンブルのVla奏者として数々の演奏会・録音に参加。ヴィオラスペース2016に出演。また、オリジナルVla奏者として、オルケストル・アヴァンギャルド、弦楽四重奏団「Just our two cents」他で活躍。モダンVla奏者として、東京バロックプレイヤーズ,弦楽四重奏シリーズ「羽糸で紡ぐ十六弦」他で活動の幅を拡げている。

佐藤響 Hibiki Sato, cello

京都市立音楽高校を経て京都市立芸術大学を首席卒業。卒業にあたり音楽学部賞、並びに京都音楽協会賞受賞。これまでに、雨田一孝、上村昇の各氏に師事。2018年まで京都フィルハーモニー室内合奏団チェロ奏者。2019年より半年間パリに留学。2021年京都にてリサイタル開催。2022年5月NHK-FM「リサイタル・パッシオ」出演。京都室内合奏団代表、クァルテット澪標メンバー。京都市立京都堀川音楽高校非常勤講師。

カレンダー, 塩屋音楽会|2023.10.30

10/28 (土) 潮かぜと食卓と音楽会

live:
YeYe
チプルソ
Easycome
Bird(irish sessions)
藤野翔真
SHU
宮本章太郎(from nayuta)

food & drink:
コメナカハウス
せと果
EMMA COFFEE

雑貨:
MOJOme.
Before Dark
ユトリロ植物園

日時:2023年10月28日 (土) open 13:00 start 14:00
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:予約 4,000円 当日 4,500円 (+ 1drink)
主催:潮かぜと食卓と音楽会実行委員会
共催:塩屋音楽会 / シカゴキカク

チケットご予約・お問い合わせ:

Googleフォーム
URL:https://forms.gle/Az8wqguctMWZBais7

メール予約:shiokazetoshokutakutoongakukai@gmail.com

件名に[10月28日 潮かぜと食卓と音楽会 予約]と明記の上、
お名前・お電話番号・チケット枚数をご記入頂き、上記のメールアドレスにお申し込み下さい。
確認後、折り返しご返信致します。


YeYe

2011年『朝を開けだして、夜をとじるまで』にてデビュー。同作は作詞作曲は勿論、全ての楽器の演奏までをセルフ・プロデュースで行い、翌年のCDショップ大賞でニューブラッド賞を受賞。2013年2ndアルバム『HUE CIRCLE』、2016年3rdアルバム『ひと』をリリース。2017年リリースの4thアルバム『MOTTAINAl』に収録された楽曲「ゆらゆら」のMVが現在(2022年9月)までに1,200万回を超える再生回数を記録し、国内はもとより海外からも非常に高い評価を獲得。2020年に5枚目となるアルバム『30』 をリリース後、2021年には江崎文武(WONK)とのコラボ曲「家を買う」を皮切りに、ミツメのヴォーカル川辺素とのデュエット曲「No Longer」、サウンドプロデュースにTENDREを迎えラッパーのBASIをフィーチャーした「おとな」を立て続けにリリース。2022年は、BIMをフィーチャーした「素っ頓狂 feat. BIM」と、そのtofubeatsによるリミックス、ハマ・オカモトやmabanuaらが参加した「確かな午後」をリリースし、7月には二度目となるフジロック・フェスティバルにも出演。8月には、米の人気アーティストGinger Rootとのコラボ曲「水面に、アイス」が世界中から大きな反響と話題を集め、9月にはそれらの楽曲を収録した最新作『はみ出て!』をリリース。

チプルソ(Tipleso)

Rap/BeatMake/ClassicGuitar&BeatBoxにて”NoDJ1MC”のLive Styleで永続的に全国を廻っている。Free Style・MC BATTLEも有名でYouTubeの総再生回数は5千万回を超えている。2011年に全ての行程を自ら行った作品【一人宇宙-起源FREESTYLE-】(CD)を発表。彼の作品は熱望する店舗のみ販売されており、全国にて完売しているその「一人宇宙シリーズ」は現在高額で取引されている。また文芸誌【新潮】「夜露死苦現代詩2.0 ヒップホップの詩人達」には引き蘢りだった彼の壮絶な過去から現在に至るまでを、写真家の都築響一氏が20ページに及ぶ特集に仕上げ掲載。彼の「I LOVE ME」という強烈な楽曲を大竹まこと氏が「現代の若者の内面を表現している」と絶賛した。DJ KRUSHのALBUM「軌跡」に参加、クリープハイプのALBUM「世界観」への参加、ZAZEN BOYS・韻シスト・鎮座DOPENESSとのセッションなど多岐に渡り暗躍。バブルソ名義でも4枚のALBUMが存在する。そして2023年、HIFANAやオリンピック音楽など世界的に活躍するKEIZOmachine!との世界初3拍子HipHopユニット「The Clap Brothers」を結成。自分の宇宙を世界に向けて発信する一人宇宙人。

作品集(ALBUM)
【一人宇宙 -起源FREESTYLE-/チプルソ】(2011.12.30)
【一人宇宙Ⅱ -アダムとイフ-/チプルソ】(2013.2.20)
【15 BUS DRIVE /バブルソ】(2015.4.15)
【淡い/ラ・リッタシット】(2016.9.24)7inch Vinyl
【一人宇宙Ⅲ -歌陽風月-/チプルソ】(2018.9.26)
【Goodbye CABIN/バブルソ】(2019.10.30)
【For you/バブルソ】(2021.2.12)
【一人宇宙Ⅴ-地球到達-/チプルソ】(2021.12.30)
【Re:For you/バブルソ】(2022.9.27)
【East Clap/The Clap Brothers】(2023.7.)

[TIPLESO LINK]
https://lit.link/tipleso

Easycome

2015年8月結成。大阪・南堀江knaveで初ライブ開催。同年りんご⾳楽祭、FM802 MINAMI WHEEL出演。2019年1stアルバム「Easycome」でタワレコメン選出。初のツアーは全国5ヵ所で開催。東京・名古屋・大阪・徳島がSOLD。初のワンマンライブ大阪、東京もSOLD!2020年E.P.「レイドバック」によって更に注目度が上がる。2022年はニューアルバムに向けシングルを2曲リリースし、2023年6月開催のワンマンライブは即日SOLD。

Bird (irish sessions)
アイリッシュ音楽をモダンな気持ちで奏でる5人組。

SHU

ハンドパン奏者SHU。大阪府豊能町出身、京都府亀岡市在住。クラシックピアノやバンド活動を経て、現在はハンドパンプレーヤーとしてソロ活動の他、楽曲提供や様々なコラボレーションで活動中。田舎暮らしを続ける中でたどり着いた1st full album “”Better choices for the Earth”は廃材を組み合わせた”飾れる”アートフレーム作品となっており、多くの反響を呼んだ。「一家に一台ハンドパン」を目標にハンドパン専用ネットショップKUROBO HANDPANの運営や、ワークショップの開催も幅広く行なっている。

Instagram→shuhandpan
YouTube→SHU NAKAMOTO

OMIBEATS

滋賀の近江生まれ大阪在住のビートメイカー
3人組ユニットUPLOO2のビートメイカー、DJ、ギタリストとして活躍中…

塩屋音楽会|2023.10.28

10/26 (木) 民映研×塩屋 vol.20 ドキュメンタリー映画上映会「飛騨国白川郷の自然と恵み」

「私たちが生を受けた日本列島に生きる 庶民の生活と生活文化を記録する」
姫田忠義|民族文化映像研究所|ドキュメンタリー映画上映会

飛騨国白川郷の自然と恵みについてのドキュメンタリー映画2本

【 上映作品 】

民映研作品no.111「稲ワラの恵みー 飛騨国白川郷」
民映研作品no.114「草・つる・木の恵みー 飛騨国白川郷」

日時:2023年10月26日 (木) open 19:00 start 19:30
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:一般 1,800円 大学生・シニア 1,200円 小・中・高校生 500円
主催:NPO法人ヒューマン・ビジョンの会
共催:塩屋音楽会

予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com

* ご予約送信の際に、ご希望の鑑賞日、氏名、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。


「稲ワラの恵みー飛騨国白川郷」民映研作品no.111
(岐阜県大野郡白川村 萩町・馬狩 |1997年|56分)

長い年月と風土の中から生まれた膨大な生活用具の蓄積がある白川郷。この雪深い山国に、稲ワラはどれほどの恵みを生活の中にもたらしていただろうか。五月、田んぼに稲苗が植えられる。小さな苗が五ヶ月後には、食料である米と生活の資となるワラをもたらす。ワラは、ワラすぐりやワラ打ちといった作業を経て、丈夫で細工しやすい“使いワラ”になる。使いワラから、各種の用途に合わせた様々な縄がなわれる。さらに縄と縄を組み合わせた、縄テンゴ(背負い袋)等もできあがる。縄とワラの組み合わせからは、織物に似た平面状のムシロもできる。

ワラやスベをただ束ねたりするだけのものもある。ワラマブシ(蚕の巣)、サンダワラ(米俵の蓋)、ナベとり(鍋つかみ)など。そして赤ちゃんのゆりかごであるツブラ。ワラを厚く巻き込んだツブラの中には温かなスベが敷きこまれ、子どもを柔らかく守る。

柔らかく温かい材質ゆえに、ワラは体の身近な部分を保護するのに使われてきた。その特徴がもっとも生かされてきたのはワラジ、ゾウリなど足まわりに使われるときである。特に、冬、雪の上を歩いていくための特別な足ごしらえとして、複数の部材を合わせて、足をワラでしっかりとかためるという工夫がある。

ワラから身の回りのあらゆるものを作り出した先人の知恵と、その材質を活かして作られたワラ細工の数々。稲ワラは、日本の雪国においてもっとも多彩に、その素材のもっている働きを開花させたといえるであろう。

「草・つる・木の恵みー飛騨国白川郷」民映研作品no.114
(岐阜県大野郡白川村 萩町・馬狩・小白川・戸ヶ野|1998年|57分)

このフィルムは、その多彩な草木を活用した白川の生活文化を記録したものである。

スゲやガマなどの水辺の草は節がなく、繊維が長い。その性質を利用し、ムシロやハバキ(脛あて)が作られる。

樹木の場合には、樹皮をとるもの、木質部を使うもの、木全体を使うものがある。樹皮を使うのはウリハダカエデやシナノキ。この内皮を使って雨具のバンドリなどがつくられた。木質部を剝いで使うのは、しなやかで粘り強い性質を持つハナノキ。この木質からは細い板状にしたヒデ(ヒゴ)をつくり、それを組んでヘンコ(腰カゴ)をつくる。薄いヒデからはヒノキ笠(網代笠)がつくられる。ハナノキのような材質は、雪に圧されては立ちあがるという雪国の環境が育てたものである。そして、木そのものを使うのはブナやナラである。

ツルは多様な使われ方をする。竹の育ちにくい白川では、サルナシ、マタタビなどの細いつるをヒゴにして、ショーケ(水切りザル)がつくられる。ヤマブドウなどの太いつるは、縄や綱となった。

深い渓谷を渡るための交通用具「カゴの渡し」は、ハナノキとブドウヅルを組んだ大きなカゴを、ブドウヅルを編んだ長大な綱に吊るし、自力で川を渡るというものである。急峻な山国で生きていくために、先人たちはこれらの交通用具を使って谷を越えた。

草やつるや木は、生活の資をもたらしたばかりでなく、白川の風土に育つ植物を熟知し、知恵と工夫をもって力強く生きてきた、この土地の先人の姿をも伝えてくれているのである。

姫田忠義(ひめだ ただよし) 記録映像作家・映像民俗学者

1928年(昭和3年)兵庫県神戸市生まれ。旧制・神戸高商卒。
1954年、民俗学者の故・宮本常一氏と出会い、その影響を受けて日本全国を歩き始める。
1950年代後半より、映像を手段とする記録作業を開始。
1976年、民族文化映像研究所を設立し、2012年まで所長を務める。
2011年、開校と同時に日本映画大学・特任教授に就任。「民俗学」を担当する。
2013年7月29日午後9時55分 横浜市の病院にて「慢性閉塞性肺疾患」のため死去。84歳。7月31日家族のみにて火葬葬を執り行う。

庶民の生活と生活文化を、映像による手段を使い記録作業を50年以上にわたり続ける。
≪「基層文化」=大自然に依拠しつつ暮らす、人間の精神文化≫をテーマに、
120本を超える映画作品を発表。代表作に「アイヌの結婚式」「イヨマンテ」、「越後奥三面 ~山に生かされた日々」(1986年シカゴ国際映画祭ドキュメンタリー部門銀賞)。

1989年 フランス政府より芸術文化勲章オフィシエ叙勲

使用されている画像すべて©民族文化映像研究所

イベント, 塩屋音楽会, 映画上映|2023.10.26

10/19 (木) 旧グッゲンハイム邸見学会 (無料一般開放)

毎月第三木曜日は月に一度の見学会です。
案内などは特になく、時間内に出入り自由としています。様々な資料を閲覧できます。予約不要ですので、どうぞお気軽に足をお運びください。

日時:2023年10月19日 (木) 12:00~17:00(随時)
料金:無料(予約不要)

お問い合わせ:

旧グッゲンハイム邸
兵庫県神戸市垂水区塩屋町3-5-17
TEL: 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail: guggenheim2007@gmail.com
URL: http://www.nedogu.com

カレンダー, 見学会|2023.10.19

10/15 (日) VILLE HILTULA ENSEMBLE – TANGO WITHOUT LIMITS

アストル・ピアソラ、そしてその先へ 〜アルゼンチンタンゴの真髄に迫る〜

ヴィッレ・ヒルトゥラ ( バンドネオン ) Ville HILTULA, bandoneón
谷本華子 ( ヴァイオリン ) Hanako TANIMOTO, violin
堤聡子 ( ピアノ ) Satoko TSUTSUMI, piano
中島紗理 ( チェロ ) Sari NAKAJIMA, cello

旧グッゲンハイム邸は1909年に建てられた、海辺の美しい洋館です。タンゴの調べと共に風情のある洋館もお楽しみ下さい。

定員に限りがありますので、お早めにご予約くださいませ。

皆様のお越しをお待ちしております♪

日時:2023年10月15日 (日) open 13:30 start 14:00
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:4,000 円 (全席自由)
主催:Ville HILTULA
共催:塩屋音楽会

予約・問い合わせ:villehiltula@gmail.com
※公演会場、氏名、電話番号、枚数をご記入の上送信下さい。


ヴィッレ・ヒルトゥラ ( バンドネオン ) Ville HILTULA, bandoneón

フィンランド出身のバンドネオン奏者でありタンゴ演奏家。長年にわたり、ヨーロッパ各国を始め、アルゼンチン、アメリカ、日本、韓国、ロシアなど世界中で演奏活動を行い、広範囲かつ国際的なキャリアを築いてきた。これまでに Ville Hiltula Tango Cuarteto やLocura Tanguera などといったタンゴ楽団を立ち上げたほか、世界的に知られたタンゴ楽団、Carel Kraayenhof y su Sexteto Canyengue の一員として、2005年から2015年までの10年間演奏活動を行なった。 ソリストとして、ベルギー、アイルランド、ドイツで公演されたAstor Piazzolla’s tango opera Maria de Buenos Airesに参加した。また、ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団やオランダ放送フィルハーモニー管弦楽団、アムステルダム・シンフォニエッタ、ラ・テンペスタ室内管弦楽団、Kristjan Järvi & his Absolute Ensembleにも参加している。これまでに、オランダではアムステルダムのコンセルトヘボウやムジークへボウやロッテルダムのデ・ドーレン、モスクワのハウス・オブ・ミュージック、ソフィアにあるブルガリア・ホール、ロンドンのバービカンセンターなど、世界中の有名なコンサート会場で演奏している。テレビ番組での演奏経験もあるほか、オランダのロイヤルファミリーやダライ・ラマに演奏する栄誉にあずかったことがある。神戸在住。現在、日本を拠点に活動中。 www.villehiltula.com

谷本華子 ( ヴァイオリン ) Hanako TANIMOTO, violin

兵庫県西宮高校音楽科を卒業後、桐朋学園大学音楽学部ソリストディプロマコースを経て、ロームミュージックファンデーションの奨学金を得てカナダ・ブランドン大学で研鑽を積む。日本及びカナダ各地でリサイタルを行うとともに、ソリストとして大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、サンクトペテルブルクシティフィルハーモニック、国立ブルガリア室内オーケストラなどと共演。1999年~2007年の間、サントリー株式会社より1751年製作トマーソ・カルカッシの貸与を受ける。これまで、森田玲子、東儀祐二、東儀幸、田村千恵子、森悠子、江藤俊哉、ナンドール・セデルケニの各氏に師事。現在、ピリオド楽器を用いた古楽の演奏にも取り組み、バロックからモダンにいたるまで時代の枠にとらわれない音楽活動を展開。ソロや室内楽を中心に長岡京室内アンサンブル、いずみシンフォニエッタ大阪、東京バロックプレイヤーズ、ZAZA quartetのメンバーやMusic Dialogueアーティストとして活動するほか、兵庫県立西宮高校音楽科非常勤講師、宝塚ミュージックリサーチ顧問として後進の指導にあたる。■受賞歴 : 全日本学生音楽コンクール中学及び高校の部でそれぞれ全国第1位(兎束賞、東儀賞を受賞)、カナダナショナルヴァイオリンコンクール第2位、シェーンヴァイオリンコンクール第1位、神戸灘ライオンズクラブ音楽賞、大阪府「21世紀協会賞」、大阪府知事賞、クリティッククラブ音楽賞など他多数の受賞を重ねる。 http://hanakotanimoto.com

堤聡子 ( ピアノ ) Satoko TSUTSUMI, piano

京都市立芸術大学卒業。以来、ソロ・室内楽での活動の他、作曲家とのコラボレーションをはじめ、新作の初演等にも継続的に取り組む。松方音楽賞大賞受賞。スウェーデン・リンシェピング音楽祭『MUSIK DAGAR』にてソロリサイタル。ロシア・モスクワ音楽院大ホールに於ける同音楽院主催音楽祭『Nihon-no Kokoro』にてソロ委嘱作品世界初演。神戸新聞文化財団主催「松方ホール音楽賞大賞受賞記念リサイタル」「堤聡子リサイタル~ロマン主義の見えざる水脈を辿って~」開催。作曲家/演奏家/美術家によるユニット“音色工房”の旗揚げ公演〈モノオペラ 邪宗門〉に参加、コアメンバーとなる。同時代作曲家との共同を活動の主としつつ、その一方で F.リスト作曲ピアノ協奏曲第1番、S.ラフマニノフ作曲ピアノ協奏曲第2番、G.ガーシュウィン作曲ピアノ協奏曲ヘ調 等のソリストをつとめる。2015年、拠点を京都から神戸に移し、ワオンレコードより『花影の小径 〜堤聡子(ピアノ)×才村昌子(銅版画)の世界〜』(レコード芸術誌準推薦)を発売。アンサンブルシリーズ『atelier VITIS』主催。ピアノを上野真、O.ガルドン、田隅靖子、渡辺純子の各氏に、室内楽をC.イヴァルディ氏に、チェンバロを春山操氏に師事。

中島紗理 ( チェロ ) Sari NAKAJIMA, cello

相愛大学音楽学部卒業。同大学音楽専攻科修了。在学中、斎藤秀雄奨学金を授与される。京都フランスアカデミーにてフィリップ・ミュレール氏のマスタークラスを受講。その他、国内外の講習会に多数参加。また室内楽では、長岡京室内アンサンブル結成15周年記念公演。定期演奏会に出演。2020.2022年に大阪と岐阜にてソロのリサイタルを開催。 現在、関西を拠点にフリー演奏者としてソロ、室内楽、オーケストラ等で活動。これまでにチェロを斎藤建寛、山本彩子、佐藤禎、諸氏に諸事。また室内楽を森悠子氏に師事。

塩屋音楽会|2023.10.15

10/12 (木) Frank Gratkowski & 内橋和久 DUO JAPAN TOUR

グラトコフスキーは現代音楽からジャズまで幅広い音楽性と柔軟性を持つ奇才。今年10月にはアンサンブル・モデルンのために書き下ろした彼の作品もリリースされる。内橋ともベルリン移住当初から意気投合し現在3つのプロジェクトも進行中。2人のデュオはボーダレス。ぜひお見逃しなく!

Frank Gratkowski – reeds
内橋和久 - guitar, daxophone

セッションゲスト
稲田誠 – bass
山本信記 – trumpet

日時:2023年10月12日 (木) open 19:00 start 19:30
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:予約 3,000円 当日 3,500円
主催:イノセントレコード
共催:塩屋音楽会

予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com

* ご予約送信の際に、件名を「チケット予約」としたうえ、
  ご希望の鑑賞日、氏名、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。


フランク・グラトコフスキー (Frank Gratkowski)

1963年ハンブルク生まれ。
ケルン音楽大学でハイナー・ヴィベルニーにサックスを学び、チャーリー・マリアーノ、スティーブ・レイシーに師事。多くのジャズオーケストラでソリストとして活動することに加えて、1990年のソロ活動をスタート。1999年以来毎年アメリカツアーも敢行。彼はドイツのほぼすべての主要なジャズ・フェスティバルだけでなく、数多くの国際的なジャズ/ニュー・ミュージック・フェスティバルに出演。共演者もピーター・コワルド、レイ・アンダーソン、グレッグ・オズビー、ケニー・ウィーラー、ケン・ヴァンダーマーク、デヴィッド・モス、バール・フィリップス、ハミド・ドレイク、フィル・ミントン、マーク・ドレッサー、マーク・フェルドマン、ハン・ベニンク、マル・ウォルドロン、ミーシャ・メンゲルベルクなど幅広い。内橋とはベルリン移住後すぐ意気投合し現在3つのプロジェクトを進行中。すでに3枚のアルバムを発表している

内橋和久 
ギター/ダクソフォン奏者、コンポーザー、アレンジャー、プロデューサー。
80年代から即興演奏を中心とした音楽に取り組み、国内外の様々な音楽家と共演。欧米でも数多くのフェスティバルに出演した。自己のバンド、アルタードステイツは今年で34年目を迎える。活動の領域はライブ活動だけにとどまらず映像作品、演劇、ダンスなどにも及び、中でも劇団・維新派の音楽監督は主宰の松本雄吉が亡くなるまで30年以上に渡り務めた。近年は劇作家岡田利規(チェルフィッチュ)のドイツ・欧州での劇作で音楽を担当。ドイツで2度のシアタートレッフェンに選ばれる。これらの活動と併行して”歌”に積極的に取り組み、UA 細野晴臣 くるり 七尾旅人 青葉市子 Salyuなどのポップシンガーからシェリー・ハーシュ、天鼓、サインコ・ナヌチュラクなどのヴォイスパフォーマーとも継続的に活動している。総べての活動に一貫する姿勢はインプロヴィゼーションとコンポジションの境界を消し去ること。ギター演奏にとどまらず多角的に音楽表現を追求している。1996-2007フェスティバルビヨンドイノセンスの開催。2002年から大阪西成でBridgeを運営していたことでも知られる。大阪出身 ベルリン在住
innocentrecord.com

カレンダー, 塩屋音楽会|2023.10.12

10/09 (月祝) 海と山のすきまで WANDA CURRY祭

神戸の中心地から電車で18分。左に海、右に山、6っこめの駅「塩屋」をおり、山側の出口から商店街を進んでいくと、だんだんとスパイスの匂いがしてきます。

“ワンダカレー店”は塩屋の町にオープンして、15年の月日が経ちました。このたび、縁とゆかりのある面々が集い、塩屋のランドマーク“旧グッゲンハイム邸”にて、ワンダカレー店の15周年をお祝いするイベントを開催します。題して…

『海と山のすきまで WANDA CURRY祭』!

出演は、塩屋のカレー屋を舞台にした掌編『海と山のすきまで』を書いた小説家のいしいしんじさん。神戸と塩屋のどちらでカレー屋をやるか考えていた店主に「塩屋で、でしょ!」と背中を押したクラムボンの原田郁子さん。そして、原田さんのソロアルバムでのレコーディング、ライブ共演もある、塩屋を拠点とするバンド、“三田村管打団?”と“ぺ・ド・グ”。
カレーとおしゃべりと散歩と、朗読と音楽と。

秋の気配のするころに、ワンダカレー祭!
ぜひお集まりくださいませ。

料理:ワンダカレー店
ドリンク:SSK軒
出演:いしいしんじ、原田郁子(クラムボン)、三田村管打団?、ぺ・ド・グ

日時:2023年10月09日 (月祝) open 13:30 start 14:00
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:6,000円 中・高・大学生 3,000円 小学生以下無料
   イベントは3部構成になります。すべてのプログラムにご参加いただけます
   カレーつき(ワンダカレー店のカレー3種のなかから、お好きな一杯を選んで召しあがれます)
   おみやげつき(いしいしんじ著・掌編「海と山のすきまで」の冊子をお持ち帰りできます)
主催:ワンダカレー店
共催:塩屋音楽会

※サイドメニューやドリンクもご用意しております。
※甘口、アレルギー対応のカレーもご用意しております。
※追加料金でカレーのおかわりもぜひどうぞ。
※予約人数により、お庭からの鑑賞になる場合があります。
※予約上限に達した場合は、予約ができないことがあります。

お問い合わせ:wandacurry2008@gmail.com(松田)

お申し込みページ→ https://peatix.com/event/3702988/view


演目:
[第1部]ライブ&トーク
[第2部]塩屋の町を散歩(雨の場合は、室内でトーク&レコード鑑賞)
[第3部]朗読&ライブ、セッション

[第2部]の塩屋の街を散歩中、旧グッゲンハイム邸では、いしいしんじさんが「蓄音器のコロちゃん」で、SPレコードをまわしながら、エルヴィスや戦前のブルースをかけたり、歌謡曲などをうたったり、と気分に合わせて、楽しみ方を変えてみてくださいませ!

旧グッゲンハイム邸は、行き当たりばったりというかなんというか、ニーズも方向性も定まらないまま「多目的スペース」として2007年の9月に始まりました。

その頃は、僕も妻の万紀子も他の職業をもち、予約があったら、電話がなったら、駆けつけるみたいなスタイルでした。使用も当初は友人の結婚式や建築保存イベント、チャリティーコンサートなどの身内行事がポツポツあったくらいで、そこからゆっくりとコスプレ撮影会、ヨガ教室などに利用が広がっていきました。音楽会の利用が定着したのはずっと後。僕は音楽会をするのを(人を集めるのは難しそうだと)躊躇していました。

そのグ邸の音楽会使用が定着するきっかけを作ったのは、原田郁子さんです。2007年の暮れに、「山の小学校の講堂から漏れ聞こえるようなブラスバンドの音を三田村管打団?にお願いして、原田郁子のソロアルバムに入れたい」と旧知のエンジニアのzAkさんから電話がありました。西川文章くんに録音してもらい、音声ファイルの交換で進めることになりました。

年明けに僕が上京する機会がありzAkに会いに行ったら、いくちゃんもそこにいて、皆で毎年1月11日の岸野雄一さんの誕生日に行われる「新春オープンプライスコンサート」に一緒に行くことに(ワッツタワーズ最高でした)。その道中、旧グッゲンハイム邸という洋館で合宿録音が出来るんじゃないかと非常な盛り上がりを見せ、まだまだ寒い2008年1月に、原田郁子&zAkがグ邸を訪れました。そこで、三田村管打団?、ぺ・ド・グ、カメイナホコ、江崎將史など関西在住の友人音楽家たちが参加し、グ邸の空気感もまるごと録音された曲が収録された「ケモノと魔法」「銀河」という2枚のアルバムが制作されました。

そしてその年の5月に「ケモノと魔法」のレコ発ツアーが行われ、その中の2日間に「旧グッゲンハイム邸」という耳慣れない会場の名称が、音楽雑誌等でも大々的に表記され、それどこ? と関係者もグ邸の偵察に現れたことで、音楽会の使用が広まっていったのでした。

いくちゃんの滞在は長屋在住の女子たちへの祝祭的プレゼントでもあったのですが、塩屋の町にも小さな革命をもたらしました。当時、旧グッゲンハイム邸の住人であった松田(=ワンダ)くんは、カレー屋として独立する物件探しの最中で、神戸のまちなか、垂水、塩屋など、どこに店舗を構えるか悩んでいました。「そりゃ塩屋でしょ」っと断言したいくちゃんの言葉は、彼の背中を大きく押しました。それまで若者による個人経営のお店がなかった塩屋に「ワンダカレー店」が誕生しました。

ワンダカレーの15周年を祝う「ワンダカレー祭」が来週行われます。出演は原田郁子、いしいしんじ、三田村管打団?、ぺ・ド・グです(ペ・ド・グはグ邸の新旧住人で構成される、超絶吹けないトランペット集団)。いしいしんじさんは、去年発売されたワンダカレーのレトルトパックに封入されるおまけとして、小説「海と山のすきまで」を書き下ろしています。その小説の主人公は「原田」というのです。

今年15年ぶりに出た原田郁子のソロアルバムが創意工夫に富んでいて素晴らしい。いろんなものがこの15年で熟した。原田郁子+いしいしんじ+三田村管打団?の共演が京都の立誠小学校で行われたのは2012年のことでした。まだまだ死にませんが、走馬灯のようにいろんな思い出が蘇ります。

という塩屋、旧グッゲンハイム邸が繋いだワンダカレーと仲間たちのイベントが2023年10月9日に行われます。
ご予約はこちらへ!
https://wanda-matsuri.peatix.com/

塩屋のまちあるきのように記されている第2部は、第1部でいしいさん、いくちゃん、ワンダくんと僕が多面的に塩屋を紹介するので(第1部は音楽少なめ)、みなさんに塩屋を「勝手に」散歩してもらう大きな休憩のことです。グ邸に残りますーという人には、いしいさんのSPレコード鑑賞会というスペシャルな休憩オプションも用意されています。第3部は原田郁子、いしいしんじのライブ。三田村管打団?とペ・ド・グがところどころ共演します。(森本アリ)

塩屋音楽会|2023.10.08

10/06 (金) パラダイス・ガラージ&豊田道倫 アナログベスト発売記念ライブ 「まわる人生のステージを、レコードの針から眺めて、綺麗ね」

豊田道倫 (Guest: 元山ツトム)
曽我部恵一

Opening Act : mess/age

日時:2023年10月6日 (金) open 18:00 start 19:00
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
   神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:予約 4,000円 当日 4,500円
主催:HOMESICK
共催:塩屋音楽会

予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com

* ご予約送信の際に、件名を「チケット予約」としたうえ、
  ご希望の鑑賞日、氏名、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。


カレンダー, 塩屋音楽会|2023.10.06

塩屋音楽会共催企画 (2023.10)

旧 グ ッ ゲ ン ハ イ ム 邸 / 塩 屋 音 楽 会 共 催 企 画   2 0 2 3 年 1 0 月
神 戸 の 西 の 海 辺 の 洋 館 の 音 楽 会

6 (金) パラダイス・ガラージ&豊田道倫 アナログベスト発売記念ライブ 「まわる人生のステージを、レコードの針から眺めて、綺麗ね」
open 18:00 start 19:00 / 予約 4,000円 当日 4,500円

豊田道倫 (Guest: 元山ツトム)
曽我部恵一
opening act: mess/age

9 (月祝) 海と山のすきまで WANDA CURRY祭
open 13:30 start 14:00 / 料金:6,000円 中・高・大学生 3,000円 小学生以下無料

料理:ワンダカレー店
ドリンク:SSK軒
出演:いしいしんじ、原田郁子(クラムボン)
三田村管打団?、ぺ・ド・グ

12 (木) Frank Gratkowski & 内橋和久 DUO JAPAN TOUR
open 19:00 start 19:30 / 予約 3,000円 当日 3,500円

Frank Gratkowski – reeds
内橋和久 - guitar, daxophone

セッションゲスト
稲田誠 – bass
山本信記 – trumpet

15 (日) VILLE HILTULA ENSEMBLE – TANGO WITHOUT LIMITS
open 13:30 start 14:00 / 予約 4,000円 (全席自由)

アストル・ピアソラ、そしてその先へ
〜アルゼンチンタンゴの真髄に迫る〜

ヴィッレ・ヒルトゥラ bandoneón
谷本華子 violin
堤聡子 piano
中島紗理 cello

19 (木) 旧グッゲンハイム邸見学会(無料一般公開)
open 12:00 close 17:00 / 予約不要無料

月に一度の一般開放日です。案内などは特になく、時間内に出入り自由としています。様々な資料を閲覧できます。どうぞお気軽に足をお運びください。

26 (木) 民映研×塩屋 vol.20 ドキュメンタリー映画上映会「飛騨国白川郷の自然と恵み」
open 19:00 start 19:30 / 一般 1,800円 大学生・シニア 1,200円 小・中・高校生 500円

民映研作品no.111「稲ワラの恵みー 飛騨国白川郷」
民映研作品no.114「草・つる・木の恵みー 飛騨国白川郷」

飛騨国白川郷の自然と恵みについてのドキュメンタリー映画2本です

28 (土) 潮かぜと食卓と音楽会
open 13:00 start 14:00 / 予約 4,000円 当日 4,500円 +1drink

live:
YeYe
チプルソ
Easycome
Bird(irish sessions)
藤野翔真
SHU
宮本章太郎(from nayuta)

food & drink:
コメナカハウス
せと果
EMMA COFFEE

雑貨:
MOJOme.
Before Dark
ユトリロ植物園

30 (月) カタロニアの風 ~フェデリコ・モンポウ生誕130年記念公演~
open 13:30 start 14:00 / 予約 3,500円

2023年はバルセロナ出身の作曲家フェデリコ・モンポウの生誕130年の記念の年です。モンポウは「スペインのサティ」とも評され、故郷であるカタルーニャ地方に根差しながら、内省的なピアノ曲や声楽曲を数多く残しました。モンポウの作品がもつ普遍的な魅力を明らかにし、さらには日本人がモンポウとその故郷であるカタロニアの文化をどのように受けれてきたかについても迫ります。

徳永真一郎 guitar
ヤンネ舘野 violin
木下真希 violin
中田美穂 viola
佐藤響 cello

30 (月) 勝井祐二 with マリアナ・バラフ JAPAN TOUR
open 19:00 start 19:30 / 予約 4,500円 当日 5,000円

ジャンルを超越した即興演奏でエレクトリック・ヴァイオリンの表現の可能性を追求し続ける第一人者 勝井祐二。フォルクローレの境界を広げる独創的なアプローチと、確かなルーツ・パフォーマンスでアルゼンチンを代表する音楽家 マリアナ・バラフ。2022年スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドで出会い、とあるハプニングをきっかけに美しく共鳴した2人が待望のジャパンツアー!

opening act: スキッパ・ハスッパ (森川訓恵、森川浩恵)
PA: 和田真也


予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸

神戸市垂水区塩屋町3-5-17
TEL : 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com
http://www.nedogu.com

* ご予約送信の際に、件名を「チケット予約」とし、
ご希望の鑑賞日、お名前、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日と水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。

共催:塩屋音楽会

JR/山陽電鉄塩屋駅より徒歩5分。大阪より電車で40分三宮より電車で17分。駐車場はありません。

塩屋音楽会|2023.10.01

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