05/18 (木) Choeur tac-til クール・タクティル
フランスの港町マルセイユを拠点とする合唱団「Choeur tac-til (クール・タクティル)」が来日します。メンバーの中には、目の見えない人、見えにくい人、耳の不自由な人がいます。10年間一緒に活動する中で、彼らは共通の言語を開発しました。昆虫の鳴き声、動物、風、森、機械、多言語の有機的な声、絶滅の危機にある生態系からインスピレーションを得た言語です。メンバー10人のうちの8人と、記録映像担当と録音担当で、総勢10人がやってきます。
今回、日本の港町神戸を拠点とし、結成から18年を迎える、知的な障害のある人を含むアーティスト大集団「音遊びの会」より4人の声を使った表現を得意とするメンバーとの共演があります。楽譜や決まりごとはなし、演奏スタイルや表現のジャンルを超えた自由な即興演奏を基本に、様々なアンサンブルを生み出している「音遊びの会」。音楽的、そして社会的な表現を重ねる交流、この特別な機会をお見逃しなく。
出演:
Choeur tac-til (Alex, Angélique, Cherifa, François, Franck, Mafalda, Mélodie, Natacha) from Marseille
青木しおり (from 音遊びの会)
富阪友里 (from 音遊びの会)
三好佑佳 (from 音遊びの会)
吉見理治 (from 音遊びの会)
出店:かばくんカレー
日時:2023年5月18日 (木) open 19:00 start 19:30
会場:旧グッゲンハイム邸(JR/ 山陽塩屋駅徒歩5分)
神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:予約・当日ともに 2,500円
主催:Choeur tac-til
共催:塩屋音楽会
予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924 FAX:078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com
* ご予約送信の際に、ご希望の鑑賞日、氏名、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。
Choeur tac-til
ブラインド・マルチボイス・エコシステム
私たちは10人の声です。目が見える人、見えない人、視覚障害者、私たちは8年間一緒に探求してきました。私たちのヴォーカルパフォーマンスは、生態系、アバンギャルド、先祖伝来のヴォーカルプラクティスからインスピレーションを受けています。私たちは、様々な音の生態系(身近なもの、未知のもの)を探しに行く。私たちは環境や目に見えないものと共に歌う。私たちは、ビオトープ、機械、絶滅危惧種のノイズや音になるのです。私たちは一種の音の剥製を行い、それらをハイブリダイゼーションや可能な突然変異に分岐させる。一般の人々や生態系と一緒に、私たちは様々な聴き方の文脈や知覚を試します。
CHŒUR TAC-TILは、Natacha Muslera(ボーカルアーティスト、サウンドアーティスト、即興演奏家、作曲家)によって2012年に始められ、マルセイユにある国立音楽創作センター(Centre National de Création Musicale-gmem)が主催する研究プロセスとして続いています。今回は下記メンバーのうち8人が来日します。
https://choeurtactil.wixsite.com/accueil
青木しおり|Aoki Shiori:voice
ルンルンと歌われる鼻歌が多国籍な擬音語の集積のようでとても楽しい。実はそれがカーペンタースやフランスの童謡が元になっていたりするのでびっくり。言わば、青木しおりというジュークボックスのリピート再生のように繰り出される彼女の歌唱は遊園地のメリーゴランドが音になったかのようだ。絵も描き、詩も書く、それらもとてもいい。
富阪友里|Tomisaka Yuri:voice
R.K.S.リズムとキラースマイル。タイトなリズムと真剣な眼差しで刻む、その節々から楽しさが溢れ、演奏からも笑顔が溢れる。独特のリズム感はラテン音楽の花形打楽器ティンバレスの演奏に似ている。「音遊びの会」が誇る、Microtonal=マイクロトーナル=微分音・コーラスユニット「シュークリームス」の一員。
三好佑佳|Miyoshi Yuka:voice
それが踊りであろうと、ハーモニカ、ギター、太鼓の演奏であろうと指揮であろうと、気合いとアクションで観るものをくぎ付けにする『音遊びの会』の剣士。「音遊びの会」内ユニット、「ザ・マサハルズ」と「YMY」ではドラマー。そして、コーラスユニット「シュークリームス」では喉を震わせる。
吉見理治|Yoshimi Masaharu:voice
『音遊びの会』でもっとも激しく、もっとも優しく、とにかく音が立つ。巨匠かと思わせるフリーキーで音色への考察が印象的なトランペット演奏。ハードコア的歌唱は驚愕と爆笑をもって受け入れられるが本人は至って営業的にそのパフォーマンスをこなしてるフシがあるのが達人の証拠。「ザ・マサハルズ」という3ピースバンドも結成&活動中。
音遊びの会とは|The Otoasobi Project
2005年結成、知的な障害のある人、音楽家、音楽療法家らメンバー総数50名に及ぶ音楽プロジェクト。即興演奏を通じて音楽や福祉のあり方を模索しながら、ワークショップやコンサート等様々な活動を重ねている。17年経った現在も月2回のワークショップを地元、神戸にて継続中そして進化中。関西を中心に、北海道、東京、水戸、島根、山口、宮崎、など遠征公演も多数。2013年9月に行った初のイギリスツアーの模様がNHKでドキュメンタリー番組として放送される。2021年11月、大友良英プロデュースによる待望のスタジオ録音アルバム『OTO』リリース。映像作家、野田亮によるドキュメンタリー映画『音の行方』が2022年秋より上映開始。予定調和を許さないその音楽性は、見るものを釘付けにする。